冷凍商品を作るためのポイント(冷凍食品の4条件)
No.01
前処理をし、
可食部のみに
すること
No.02
急速凍結
(急速冷凍)し、
品質を保つこと
No.03
適切に包装し、
品質劣化を
防ぐこと
No.04
マイナス18℃
以下での保存、
流通すること
ポイント 1
冷凍食品の条件①は、食材の「前処理をする」ことです。
「前処理」とは、食べられない部分を除く、調理の第一段階です。
野菜ならば洗ってカットし、魚ならばウロコをはがし、頭、内臓、ヒレを取って三枚にするなど、食べられない部分は除き、加熱調理前に通常行うような下処理を済ませます。
ポイント 2
冷凍食品の条件②は、食材を「急速冷凍する」ことです。
食品の品質を保つには、素材に合った速さで凍らせることが必要です。
「急速冷凍」というと、「速く凍らせる」、「一瞬で凍らせる」という漠然としたイメージがあるかもしれませんが、食品がマイナス5~マイナス1℃となる温度帯を30分以内に通過する速さが必要となります。一般的にこの速さで食品を凍らせることを「急速冷凍」と呼びます。
ポイント 3
冷凍食品の条件③は、「適切な包装」をすることです。
食品を急速凍結させて良い冷凍食品を作ったとしても、保存、流通の過程で品質の変化が起こってしまっては台無しです。
包装することによって乾燥による品質変化を防ぎ、衛生状態を保ちましょう。
乾燥を防ぐためには、包装により密閉するだけでなく、食品に合った適切な包装を選ぶ必要があります。
ポイント 4
冷凍食品の条件④は、「マイナス18℃以下で保管、流通させること」です。
マイナス18℃は、国際的な自主基準とされていますが、その理由は何でしょうか。
地球上の微生物はマイナス15℃以下では増殖しませんので、腐ることを防止できます。
そのため、食品衛生法の基準では冷凍食品の保存温度は、「マイナス15℃以下」とされています。
しかし、マイナス15℃以下では腐りはしませんが、風味や味わいなどに変化が起こることがあります。そのため、業界自主基準はそれより3度低いマイナス18℃以下とされています。
作成手順
① 商品の調理と真空パック
- 販売する商品の調理を行います。
- 真空パックを行います。
具材によっては強く真空すると具材の形状が崩れてしまいますので、真空の度合いを調整します。内容物にもよりますが50%~60%位の真空でよいでしょう。
② 液冷式急速冷凍機による凍結
- 真空パックをした調理済食品をカゴに入れ、急速冷凍機の中に沈めます。
- 食品の量や内容物にもよりますが、おおむね20分程で凍結出来上がりです。
- 空冷の急速冷凍機と比較して、食材の鮮度を大幅に維持できます。
③ 空冷式と液冷式急速冷凍機による解凍後の比較
液冷式急速冷凍機で凍結させた食材は空冷式と比較した場合、解凍した際に食材のドリップがほとんど出ませんので、食材のおいしさをそのまま保存できます。
通常の冷凍機(空冷式)
液冷式急速冷凍機
④ 完成品を販売します
- 店舗で直接お客様に販売できます。
- 冷凍自販機を活用して24時間販売できます。
- 店舗の食材を新鮮なまま保存できます